難病筋ジストロフィーという病気
何度か新聞などで見たことがある。
ウィキペディアなどで調べてみると、
筋ジストロフィーという病気は
筋線維の破壊・変性(筋壊死)と再生を繰り返しながら、
次第に筋萎縮と筋力低下が進行していく遺伝性筋疾患の総称で
筋肉が次第に失われていき、最後には心筋疾患を合併し、
心不全を起こすものらしい。
種類はおおまかに分けると2種類
◎進行性筋ジストロフィー
性染色体劣性遺伝型筋ジストロフィー
1 デュシェンヌ型
進行性筋ジストロフィーの大部分を占め、重症な型である。
おおよそ小学校5年生くらいの10歳代で車椅子生活となる人が多い。
昔は20歳前後で心不全・呼吸不全のため死亡するといわれていたが、
「侵襲的人工呼吸法」(気管切開を用いる)や最近では
「非侵襲的人工呼吸法」(気管切開などの方法を用いない)など
医療技術の進歩により、5年から10年は生命予後が延びている。
デュシェンヌ型は、伴性劣性遺伝(X染色体短腕のジストロフィン遺伝子欠損)で
基本的に男性のみに発病する。
2 ベッカー型
病態はデュシェンヌ型と同じだが、発症時期が遅く、症状の進行も緩徐。
関節拘縮も少ない。一般に予後は良い
先天性筋ジストロフィー
出生時より筋力の低下を認めるものを先天性筋ジストロフィー
そのほか、肢帯型筋ジストロフィーや顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー などがあげられる。
◎筋緊張性ジストロフィー
別名:筋強直性ジストロフィーとも呼ばれる。
常染色体優性遺伝を示す疾患で、進行性に罹患筋の萎縮とミオトニアが見られる。
有病率は10万人に1~5人、好発年齢は20~30歳代とのこと。
これらの事を踏まえて新聞記事を読むと、
すべての筋ジストロフィーの薬物治療に道ができるわけではないのでしょうが、
進行性筋ジストロフィーの大部分をしめる「デュシェンヌ型」の患者に
早ければ数年で薬物投与ができることになるらしい。
1日も早く薬物治療に進むことを望んでいます。
ヤフー産経新聞 5月11日(水)15時50分配信記事
難病筋ジストロフィー 薬物治療に道
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110511-00000120-san-soci
筋肉が衰える遺伝性の難病、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの原因となる
遺伝子異常を読み飛ばし、筋肉の修復を促す分子化合物を、
京都大大学院医学研究科の萩原正敏教授と
神戸学院大総合リハビリテーション学部の松尾雅文教授が
共同研究で発見し、日本時間11日付の英科学誌「ネイチャーコミュニケーションズ」(電子版)に発表した。
薬物治療につながる成果で、萩原教授は「数年以内に患者に投与できれば」と話している。
同病の原因は、筋肉に必要なジストロフィン遺伝子の機能不全。
アミノ酸の配列を決める「エクソン」と呼ばれる部分の突然変異で
遺伝子の読み取りがうまくできなくなり、筋肉が次第に失われるとされる。
萩原教授らは、神戸大病院で治療を受けている5歳の男児から細胞を採取。
低分子化合物のリン酸化酵素阻害剤を注入したところ、ジストロフィンを生成させることに成功したという。
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